女子SPA!:2022年9月15日 連載が掲載

ゴミを押し付けてくる迷惑義母にモヤッ、こんなものいらないよ!


 親子関係心理学の専門家でコーチングやコンサルティングしている三凛さとし氏。著書『親子の法則人生の悩みが消える「親捨て」のススメ』では、人生の9割は「親との関係」で決まる、と人格形成においていかに親の影響力があるかを説いています。

 恋愛、夫婦関係、仕事、お金…など、現代社会を生きる女性たちは様々な悩みを抱えています。その悩みの根幹には、親子関係や過去の自分が少なからず影響しているのでしょうか? コーチングプログラムなどを通して、これまで何万人もの方の、人生好転の手助けをしてきたという三凛氏に、悩める女性のリアルなお悩みに答えてもらいました。

写真はイメージです(以下同じ)


義母との関係に悩んでいます

相談者:女性・37歳


「義母との関係がうまくいきません。家が近くてしょっちゅう遊びに来ては、お古のバッグや使わなくなった食器などを押し付けられます。お気に入りの花瓶が、義実家のダサい花瓶と入れ替わっていたこともありました…。

 呼ばれて家に行けば賞味期限切れの菓子を出され、つまらない世間話に付き合わされます。夫に相談しても的を得た回答は得られず、義父は趣味のゴルフにしか興味がない様子。私は義母のお世話係じゃないのに…しんどいです」

義母の誘いを断る理由をたくさん作る

写真はイメージです(以下同じ)


――でました! 結婚したら必ずついてくる、嫁姑問題。義母に困ったことをされても無下にはできず、立ち振舞に悩んでいる人は多いですよね。

三凛さとしさん(以下、三凛)
「この質問を聞いて単純に思ったのは、なにか用事を作って、ご自身が忙しくすればいいんじゃないかなって。例えばママ友とテニスサークルに行く、でもなんでもいいので、義母の誘いを断る理由をたくさん作るとか…。お義母さんのしょうもない誘いにのれるくらいなんだから、わりと暇そうだなって(笑)」


――暇そうなことにつけこまれているのかもしれませんね。


三凛なにか、人生の目的を見つけて日々楽しんでいれば、お義母さんのくだらない話につきあっている時間はないし、秒で断ると思うんですよね(笑)。あと、この方は苦労性というか、悲劇のヒロインになっているようにも見えます。夫に相談しても的を得た回答が得られないと言ってますが、だったら的を得られるまで話せばいいと思うんです」


夫に数回相談しただけで諦めないで

――辛い辛い、と言っているだけであまり行動をしていないということでしょうか。



三凛 「こういう、相手の気持ちを勝手に決めつけてしまうタイプの方って多いんです。夫に相談してもダメだったから、どうせ無理…みたいに。だけど、単に自分の説明が下手だっただけかもしれないし、旦那さんが忙しいタイミングかもしれない。一回で諦めてしまうのは微妙だなって思います。“私だけが我慢をしていて、あなた達は全然わかってない”って思っていませんか?」

男性には順を立てて説明したほうが効果的

――だけど、もしこの相談者さんがいくら予定を詰め込んで忙しくなったとしても、義母は勝手に家に来て、お古のバッグやダサい花瓶を押し付けてきそうです。

三凛「僕だったら、捨てるかな(笑)。この義母世代の人は、よけいなおせっかいを親切心だと思ってやっているので、行動を変えようと思っても難しいんです。変えるなら、旦那さんの方ですよね。旦那さんのことを賢く動かして、義母に直接注意してもらうのが一番角が立たない方法だと思います。

 だけど、男性ってしっかり説明しないと、“なんでそんなことをしなきゃいけないのか”わからないんです。例えば『義母さんにお古のいらないものをもらって困っている』『私がお母さんに“入りません”って直接言ったらどうなると思う?』『実の息子であるあなたがお母さんに説明する方が、角が立たないよね?』…と順を立てて説明する。ちゃんと納得したら、旦那さんも動いてくれると思います」

自分の母親と同じことを繰り返している可能性も

――感情にまかせて義母のことを愚痴るのではく、何に困っていて、どうしてほしいかを理論立てて説明するのがポイントですね。


三凛「あと、相談者の方はもしかしたら“自分のお母さん”と同じ行動をしているかもしれない。昔、お母さんも近所のしょうもないお付き合いに嫌々参加していませんでしたか? そういう母親の姿を見て育つと、人に誘われたら嫌でも行くのは普通のことなんだ、そうでもしないとコミュニティに所属できないんだ、と思いこんでしまう。お母さんの人間関係をインストールして、無意識に真似しちゃってるのかなって」

義理父みたいに趣味に没頭していい

――なるほど、“苦労性”のルーツは自分の母親にあるかもしれないのですね。

三凛「あと、義理のお父さんは趣味のゴルフにしか興味がない…ってちょっとバカにしていますけど(笑)、自分だって趣味に没頭してもいいんです。この方には、私ばっかり…という悲劇のヒロインになってませんか? と言いたいですね」

――なにかと大変な、嫁姑間のトラブル。だけど辛い辛いと嘆く前に、夫を上手く動かして義母に掛け合ってもらうことが解決の近道になるかも…。ポイントは「理路整然と説明すること」のようです!


<取材・文/満知缶子>


※Yahoo!ニュース、マイナビ子育て等、多数のニュースサイトに掲載されました。