女子SPA!:2023年2月15日掲載

中学1年の時の“担任の先生”と不倫中…
別れたほうがいいか迷っています


 親子関係心理学の専門家でコーチングやコンサルティングしている三凛さとし氏。著書『親子の法則人生の悩みが消える「親捨て」のススメ』では、人生の9割は「親との関係」で決まる、と人格形成においていかに親の影響力があるかを説いています。

 恋愛、夫婦関係、仕事、お金…など、現代社会を生きる女性たちは様々な悩みを抱えています。その悩みの根幹には、親子関係や過去の自分が少なからず影響しているのでしょうか? コーチングプログラムなどを通して、これまで何万人もの方の、人生好転の手助けをしてきたという三凛氏に、悩める女性のリアルなお悩みに答えてもらいました。

中学時代の恩師と不倫しています

写真はイメージです。(以下同じ)

相談者:吉原かえでさん(31歳・仮名)

「私は中高一貫の女子校育ちで、中1と高1の時の担任だった先生(50歳)と不倫しています。顔はイケメンではなく、どちらかというとアンパンマンに出てくるカバオくんみたいな見た目なのですが親しみやすい性格で、生徒からも人気の先生でした。

 先生とは学生時代から仲がよく、卒業を機に連絡先を交換。私のほうから猛アタックして何度か出かけるうちに、身体の関係になりました。彼は妻子持ちで子どもは中学生です。私は結婚には興味がないので、今のままの関係でもいいかなと思っています。ですが、学生時代の友人にこの話をするとちょっと引き気味に驚かれ、遠回しに『別れたほうがいい』と言われます。

 また、私の両親は幼い頃に離婚していてずっと母親と2人だったので、彼に父親のような役割を見出しているのかもと思い、本当に好きなのかたまに分からなくなります。でも歳の近い男性にはあまり惹かれません。  世間一般の倫理観からすると、友人が別れたほうがいいと言う気持ちも分かります。それにバレたら慰謝料を払わないといけないリスクも分かってはいるけれど、私は結婚をしたいわけじゃないし、彼のことは好きなのでこのままでいいと思っています。友人の言う通り別れたほうがいいのでしょうか?」

他人の意見ではなく「自分が納得する結論」を

――世間一般の倫理観で言えば、友人の助言が正論かな、というところですが、ご本人には別れる気はない、というパターンですね。

三凛さとしさん(以下、三凛)「まず、不倫自体は本人の問題なので、『別れた方がいいか』という質問については、『自分で納得して決めた方がいい』でしょう。やはり他人に言われたことに従っても、結局納得感がなく、ずっとモヤッとしてしまいます。関係をどうするかは、自分で考えて決めましょう。

 それよりも、彼に対して『父親のような役割を見出している』というところが気になります。幼い頃に感じていた、父親に対する不足感や寂しかった気持ちが残っていて、相手を父親の代わりと思っているのか、恋愛感情なのかがわからない、ということだと思います」

幼少期に受けた心の傷を癒すワーク

――どうしたら、その感情がどちらなのか見極めることができるでしょうか?

三凛「『インナーチャイルド』という幼少期に受けた心の傷によって、大人になっても続いている、子ども時代のネガティブな思考パターンや習慣を変えることが大切です。

 そこで、幼少期に作った心の傷を癒やすワークが有効。私がおすすめしている方法を紹介します。まず、自分の利き手ではない方で、幼い頃の気持ちを書いていきます。それに対して利き手の方で、今の自分として慰めてあげたり話を聞いてあげたり、認めてあげるのです。自分の右手と左手で会話をしていくようなイメージですね。

 これを実践すると、当時の寂しさや悲しさがよみがえり、解消できていなかった感情が湧きあがります。そして、当時の自分に戻って泣いたり悲しんだり怒ったりして感情を開放して全部出すことで、気持ちをクリアすることができるので、父親に対する不足感がなくなっていくはずです。

 このワークをした後、もし彼への想いが父親に対する不足感から来ていたものであれば、彼への魅力は感じなくなっている可能性があります。本当に好きならば、まだ一緒にいたいと思うはずです」

アドバイスは「誰に聞くか」が大切

――本来、不倫は秘密の関係であり人に話しにくいはず。しかも友人や知人に相談したら反対されることは予想できそうですが、それでも友人のアドバイスは聞いた方がよいのでしょうか?

三凛「不倫は社会的に認められないことですが、それでも話してしまうのは、他人に言うことで『愛されている自分を認められたい』という承認欲求があるのかもしれませんね。

 その上で、相談事は、誰のアドバイスを聞くかが大切だと思います。例えば、ビジネスの相談をする時に、ビジネスの結果や評価を上げていない人に相談を持ち掛けても、あまり良い話を聞けない可能性があります。どんな友人に話すかで、得られる意見や考え方は変わるはずです」

 不倫という禁断の恋愛は、なかなか他人には理解されないもの。とはいえ、納得できる結論を決められるのは、やはり自分自身だけのよう。迷っている人は、まずワークで自分の気持ちを確かめてみることが、自分らしく生きる一歩につながるはず。相談相手を見極めつつ、自身の気持ちと向き合ってみましょう。

<三凛さとし 文/女子SPA!編集部>


※Yahoo!ニュース、マイナビ子育て等、多数のニュースサイトに掲載されました。