女子SPA!:2023年6月15日掲載

セックスレスになって1年、夫の優しさから透けて見える「夫妻の違い」とは


親子関係心理学の専門家でコーチングやコンサルティングしている三凛さとし氏。著書『親子の法則人生の悩みが消える「親捨て」のススメ』では、人生の9割は「親との関係」で決まる、と人格形成においていかに親の影響力があるかを説いています。 恋愛、夫婦関係、仕事、お金…など、現代社会を生きる女性たちは様々な悩みを抱えています。その悩みの根幹には、親子関係や過去の自分が少なからず影響しているのでしょうか? コーチングプログラムなどを通して、これまで何万人もの方の、人生好転の手助けをしてきたという三凛氏に、悩める女性のリアルなお悩みに答えてもらいました。

結婚して3年、セックスレス。もう夫には愛されていない?

写真はイメージです。(以下同じ)


相談者:女性・35歳・会社員

「結婚して3年で子どものいない夫婦です。お互い仕事が忙しく、1年ほどセックスレスが続いています。夫は結婚する前も後も変わらず優しく、家事も分担してくれて協力的ですが体の関係だけがすっぽり抜け落ちている状態です。 先日、そろそろセックスレスを解消したいと思って結婚記念日に誘ったところ、断られてしまいました。夫はもう私を女性として愛していないのではないかと不安です」

セックス以外の“レス”について考える

――セックスレス以外は優しい夫ということですが、何に問題がありそうでしょうか? 三凛さとしさん(以下、三凛)「まずセックスレスの前に、お互い他の“レス”がないか考える必要があります。例えば、普段の会話はもちろん、感謝の気持ちやセックス以外の愛情表現、信頼関係が揺らいでいないかなどですね。 また、心身の健康状態の安定も確認してみましょう。日々の生活が夫婦として成り立っているからこそ、セックスに臨めるはずです。もしセックス以外の“レス”があるようであれば、まずはその問題の解決をしましょう」

印象をガラッと変えて性的欲求を刺激

――他のレスがなかったとして、セックスレスの解消にはどのような方法があると思いますか?

三凛「あくまで私の個人的見解ですが、男性はクーリッジ効果を重視する傾向があるように感じます。クーリッジ効果とは、パートナーが変わると性的欲求が活性化する、という調査結果。 つまり、同じ見た目や同じ雰囲気の相手だと、どうしても性的欲求もマンネリ化してしまいます。まず、そのマンネリを防ぐために、見た目の印象を大きく変えて、男性の性的欲求を刺激してみましょう。髪型やメイク、ファッションの傾向などをガラッと変えて、違うパートナーと出会ったような感覚を与えることがポイントです」

――誘い方には何かポイントがありますか?

三凛「相談者の夫は一度セックスを断っていることもあり、もしかするとセックスをする時は誘いたいと思っているのかもしれません。実際、女性から誘いにくいと思う方も少なくないので、やはり見た目を変え、ムード作りを整えて、誘いたくなるような雰囲気を作るといいと思います」

セックスレスをネガティブに捉えない方法

――相談者は「女性として愛されていないのでは」と感じてしまっているのですが、男性心理としてどう捉えたらよいでしょうか?

三凛「酷かもしれませんが、実際に“女性”として見られていない可能性も否定できません。しかし、セックスレス自体をネガティブに捉えない考え方もあります。 愛情にはいくつか形があり、人によって違います。もしかすると、夫はずっと一緒に過ごしていて“性的な愛情”から“家族としての愛”になっているのかもしれません。自分は性的な愛情を求めているのなら、夫から愛されていないのではなく、2人の愛情の形が違うということになります。 まずはセックスレスの原因が『愛情の形の違いだ』と気づくことで、次のステップに進めるでしょう」

――相手と愛情の形が違う場合、セックスレスをあきらめるしかないのでしょうか?

三凛「諦めるというよりも、セックスレスに対しての捉え方を変えることが大切です。相手の愛情を他人が変えることはできません。だから自分がいい形で受け止めていけばいいのです。 もしセックスレスに対して過剰にネガティブなイメージを持ってしまったら、まずは自分にとってのセックスのイメージを明らかにします。例えば、セックスで充足感やつながり感を得たいのであれば、セックス以外でその感覚を得られる方法を探してみましょう。
見方を変えるトレーニングをすることで、セックスレスに囚われずにいられます」

========== 夫婦間でも、愛情の形は人それぞれ。「セックスレス=愛されていない」と極端に受け止めず、まずは夫婦の普段の生活から見つめ直し、お互いの愛情の形を確かめ合ってみる必要がありそう。セックスレスをきっかけに、この先の2人がより良い関係になれば、結果的に悪いものでもないはず。レス解消だけにあせることなく、視野を広く持つことが大切なのかもしれません。

<三凛さとし 文/女子SPA!編集部>




※Yahoo!ニュース、マイナビ子育て等、多数のニュースサイトに掲載されました。