@DIME:2023年8月12日掲載

子どもに夏休みの宿題を自発的にさせる方法



子供にとっては楽しい夏休み。しかし、「夏休みの宿題」は子供たちだけではなく、保護者までもが四苦八苦する夏の恒例イベントだ。

そこで、『親子の法則 人生の悩みが消える「親捨て」のススメ』の著者・三凛 さとし氏は、小学生から高校生の子供がいる30歳以上50歳未満の母親全国1,271人を対象に「子供の行動」について調査した。

小学生から高校生の子供がいる母親1,271人に聞いた「子供の行動」

「子供は小学生?中学生?高校生か?」を尋ねたところ、「小学校低・中学年」(32.5%)が最も多く、「中学年」(21.0%)、「小学校高学年」(17.1%)、「高校生」(16.6%)となった。

続いて、「小学生から高校生の子供にあてはまるものはあるか?」と尋ねたところ、最多は「やるべきことをやらない」(52.1%)、以下「言うことを聞かない」(36.3%)、「あてはまるものはない」(33.1%)となり、一定数の母親が子供の生活態度に難しさを感じていることがわかった。

調査概要
調査期間:2023年7月12日
調査手法:インターネット調査
調査対象:小学生から高校生の子供がいる30歳以上50歳未満の母親全国
サンプル数:1,271人
調査機関:Freeasy
※合同会社serendipity 調べ

三凛 さとし氏が「子供がやるべきことをやらない理由とうまくファシリテートする方法」について解説

なかなか宿題を終わらせず、夏休み終盤になると慌て始めるわが子に、イライラしてしまう保護者も少なくないと思います。

では、なぜ子供はやるべきことをやらなかったり、親の言うことを聞かなかったりするのでしょうか?その理由は明白です。最大の理由は、親や学校から「やりなさい」と言われることが、その子の”最高価値”と結びついていないからです。

人間行動学の世界的権威ジョン・F・ディマティーニ氏は、人にはそれぞれ”価値の序列(※1)”(=人生で大切にしたいこと)があり、そのトップ3〜4に入っているものでないと意識も行動もコミットできず、反対にトップ3〜4に入っているものだと誰から指図をされなくても勝手に行動してしまうということを提唱しています。

(※1)価値の序列とは、価値の優先順位のこと。人には大きく分けて「精神性」「経済」「仕事」「知識・学習」「娯楽」「家族」「人間関係」「美容・健康」の8つの価値のジャンルがあると言われている。

これを子供に置き換えると、子供の場合は、資産形成(経済)や仕事などがない代わりに、はまっているスポーツやゲームなどが序列のトップに入ってくる可能性が高いのです。

例えば、サッカーに夢中な子は、学校の勉強とサッカーに関連性が見出せないと、学校の勉強は疎かになって当然です。これは、自分の価値の序列の最高位(3~4位まで)に入っていないとやる気が落ち、やりがいが見出せないなど、大人も子供も同様です。

このような時に親ができることとしては、一見関連性がないように見える子供の「やる気が出ること」と「やるべきこと」を関連づけてファシリテート(※2)することです。

(※2)ファシリテートとは、グループや組織で物事を進めていく時に、その信仰を円滑にし、目的を達成できるよう、中立的な立場から働きかける役割を担うこと。

まずは子供の価値の序列を知る

子供の「価値の序列」を知るために、子供に次の13の質問をして、それぞれ答えを3つずつ(ベスト3は何か?)出してもらったら、その答えに対して「それは何のためなのか?」も訊きましょう。このワークを子供と一緒にやることで、子供の価値の序列の最高位にあるものがわかります。

上記ワークで子供の価値の序列がわかったら、「やるべきこと」をすると子供にとっての最高価値にどんなメリットがあるのか、「やるべきこと」をしないと最高価値にどんなデメリット(※3)がもたらされるのかをそれぞれ20個以上書いてみましょう。

(※3)このワークでのデメリットは、基本的にメリットの反対を示す。

親子でこのようなワークをすると、親は子供のモチベーションの源を理解でき、一方、子供は「やるべきこと」を自発的にやる確率が上がるようになります。そのため、これが成功すれば毎回ガミガミ言わなくて済むようになります。

是非親子で上記ワークをし、子供が自発的に宿題をする夏休みを過ごしてください。

関連情報:http://sanrinsatoshi.com/

構成/Ara

※Yahoo!ニュース、マイナビ子育て等、多数のニュースサイトに掲載されました。