ソクラテスのたまご:2022年9月29日 調査リリース掲載
「もしかして毒親?」母親の3人に1人が“心当たりあり”
「毒親」という言葉が浸透してきました。ご自身の育ってきた家庭を振り返って「私の親は毒親だった……」と思うこともあるかもしれませんし、「今、自分の子どもにとって私は毒親なのかもしれない」なんてギクッとする方もいるでしょう。毒親にならないための方法や、困った時の相談先などを紹介します。
合同会社serendipityが保護者3,000人を対象におこなった調査によると、「もしかして、自分は子どもにとって『毒親』なのかもしれないと思ったことはありますか?」の問いに対して、およそ35.3%の母親が「よくある」「たまにある」と回答したそうです。
「思い当たること」としては、言うことを聞かせようと指示したり、過保護すぎてしまったりなど。
「しつけ」や「面倒見」と混同されがちなので、線引きが難しいところではあるでしょう。特に、「言うことを聞かせようと命令や指示をする」「過保護だと思う(何でも自分でやってしまう)」「子どものすることや交友関係、仕事などを把握・管理していたい」に、「思い当たることがある」と回答している人が多いようです。
子どものためを思っての言動だったのに、いつのまにか世間一般でいう「毒親」になっていた……。後になってそう気づく保護者は少なくありません。
公認心理士師の表広大さんによると、毒親にならないための方法は、たった一つ、「子どもを一人の人間として尊重する」こと。
子どもは親の所有物ではなく、分身でもなく、かけがえのない一人の人格です。そのことを常に頭に置いておけば、対等な立場で向き合えます。
子どもを下に見ていると、無意識のうちに話を聞かなかったり、気持ちを無視したり、こちらの意見を押し付けたり……といったネガティブな行動をしがちです。
友人や同僚と接するときと同じように、相手を尊重して、相手の話もよく聞きましょう。繰り返していくうちに、子どもが「僕の話を聞いてくれる」と親に心を開いてくるので、次第に良い親子関係が築かれていくはずです。
子どもに対して真面目に向き合っている保護者ほど、「良いママでなくてごめんね」というように自分を追い詰めがちです。でも、窮屈な気持ちで子どもと接していても、良い親子関係は築きにくいもの。
子どもとの関係で悩んでいたり辛かったりするときは、専門家に話してみるのも一つの方法です。「ソクラテスのたまご」は、オンライン相談サービス「ウチのこは」を提供しています。ビデオ通話またはメールで、思いの丈を専門家に打ち明けてください。専門家ならではのアドバイスで、意外な解決策が見えてくるかもしれません。
ご自身が「毒親かもしれない」と感じている母親の割合は、35.3%。家庭環境や親子関係が良ければ、それだけ子どもの生きやすさにつながるので、自覚がある場合は改善するに越したことはないでしょう。
毒親にならないためには、子どもを一人の人間として尊重することが大切です。
「毒親じゃないよ」と、親も子も胸を張って言えるように……。今日もまた、できることから一つずつ積み重ねていきましょう。